色々な注文方法
株の注文方法には、代表的なものに成行・指値・逆指値があります。
成行
これは、特に株価を指定せずに、その時売られている(あるいは買われている)株価で約定するというものです。すでに注文が出されているものを、注文が出されている価格で売買するため、すぐに約定できることがメリットです。
指値
これは、あらかじめ売りたい(あるいは買いたい)銘柄を指定して注文しておき、その株価に変動した時に約定するというものです。例えば、現在100円の株を保有していたとして、110円まで上がったら売りたいと考えているならば、あらかじめ110円の指値注文を出しておけば、110円に上がったタイミングで自動的に売ってくれます。
買いの場合はこの逆で、例えば現在100円の株があり、90円まで下落したら買いたいと考えているならば、あらかじめ90円の指値注文を出しておけば、90円に下がったタイミングで買ってくれます。
したがって、自分が株価を見られないタイミングで売りたい(買いたい)株価に変動した場合にも、取引をすることができるのです。
逆指値
逆指値は、文字通り指値の逆の注文です。すなわち、株価が上昇した時に指値で買い、株価が下落した時に指値で売るという注文です。
目を付けている銘柄が上昇を始めたとき、そのトレンドに乗るために買いを入れたいとき、あるいは保有している銘柄が下落を始めたとき、損失が拡大するのを防ぐために早めの損切をしたいときなどに役立つ方法です。
しかし、これはやや高度な注文方法でありながら無用の長物といえるでしょう。実際に成功しているトレーダーの多くも、成行もしくは指値のみで取引を行なっています。当サイトで解説しているのは、あらかじめ安全であるという自信を持って買い、下落しても安全性に揺るぎがなければさらに買い増すというものです。したがって、下落したからと言って損切の必要はなく、逆指値を利用する必要もないのです。
指値を活用してみよう
これまで述べてきたような情報収集を行い、証券分析も行なえば、危なげなく長期投資をして利益を求められる銘柄が少なくとも数十銘柄は見つかっていると思います。(ステップ17:【株式投資】証券分析の方法~四季報の利用~/ステップ18:【株式投資】証券分析の方法~有価証券報告書の利用~参照)それらに対して現物取引にて分散投資をしていきます。
多くの場合、このようにして見つけた銘柄は値上がりや値下がりを経ながら長期的に見て徐々に株価が上昇していくものです。したがって、すぐに売るということはあまりないでしょう。しかし、だからといって悠然と構えすぎると、突如訪れた値上がりを捉えられずに売り損ねてしまうこともあります。
また、株式市場が開いているのは午前9時から午後3時までですから、昼間に仕事をしている人は株価を見られないうちに売り損ねてしまうこともあります。このような銘柄は、得てして激しい値動きをしにくいものであり、だからこそ激しい値上がりがあれば間もなく激しい値下がりに見舞われることがとても多いものなのです。
そのような事態に備えたいならば、指値を活用しましょう。上昇することを期して買っているわけですが、おそらくこのくらいまでは上がるはずだ、という当たりを付けたならば、あらかじめその株価で指値注文を出しておきましょう。そのようにしておけば、普段忙しくて株価を見る余裕がなかなかないという人でも、利益確定の好機を逃すことなく取引することができます。
次の記事は「ステップ20:おすすめの証券口座で株式投資を開始しよう!」です。