オウンドメディアを取り入れる企業が爆発的に増えています。
なぜならオウンドメディアの運営に成功すると、顧客が長期にわたって商品やサービスを買い続けてくれるファンになるからです。
しかし、「すべての企業がオウンドメディアを作るべきか?」というと答えはNOです。
本記事では、最近注目を集めている「オウンドメディア」について解説します。
- オウンドメディアってなに?
- オウンドメディアのメリット・デメリットは?
- オウンドメディアの作り方を教えて欲しい
「そもそもオウンドメディアとはなにか?」から簡単に説明しますね!
記事を読むと、オウンドメディアを作るための基礎がわかります。
実際にオウンドメディアを運用して成功している企業の事例も掲載していますが、凄く面白い内容です。
事例を見ながらだとイメージもしやすいので、ぜひ読んでみてください!
⇒サイトの種類についてわかりやすく解説した記事はこちら
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オウンドメディアとは
ある程度ITやメディアに詳しい人でも、「オウンドメディアについて説明して」と言われると困りませんか?
多くの人が「う~ん、ブログみたいなサイトでしょ?」とか曖昧だったり、「企業が運営するメディアだよ」と正解のようでなにを言っているのかが、いまいち納得できない説明だったり……
本記事ではそんな「オウンドメディア」について、解説します。
可能な限り簡単に説明します!
意味
オウンドメディアとは、英語でOwned Mediaといい、直訳すると「所有しているメディア」、要は企業が自社で持っていて運営しているメディアのことです。
あれ、なんかさっき聞きませんでした?
はい、上記で説明した「企業が運営するメディアだよ」というのは実は正解なんです。
またオウンドメディアは、自社で所有して運営しているメディアであれば、ネット上のものだけでなくカタログやパンフレットなども該当します。
オウンドメディアというのは、幅広い意味を持つコトバなんですね!
種類
オウンドメディアは 「企業が運営するメディアだよ」 というのはわかりました。
ただ、それだけでは良くわからないので、さらに具体的にわかりやすく説明しますね。
企業が運営するメディア=オウンドメディアには以下のようなモノがあります。
- ブログ
- コーポレートサイト
- Webサイト
- メールマガジン
- カタログやパンフレット
- 月刊誌
- セミナー
上記は全てオウンドメディアです。
その中で特に最近多くの企業で取り入れられているのが、ネット上で「自社の製品やサービスを知ってもらい」、「最終的に自社のファンになってもらう」ためのブログのようなオウンドメディアです。
やっぱりネットの時代ですね
対義語
オウンドメディアの対義語として、知っておきたいのが「ペイドメディア(Paid Media)」と「アーンドメディア(Earned Media)」です。
ペイドメディアは、その名のとおりペイド(Paid=支払う)するメディアで、テレビのCMや町中の看板や新聞雑誌の広告などです。
昔からある手法ですが、YouTubeなど新しい分野でも相変わらず使われています。
既存のメディアにお金を払って出稿すること
- テレビやラジオCM
- 新聞や雑誌広告
アーンドメディアは、アーンド(earned=信用などを獲得する)からきている言葉で、個人のブログやSNSなどのメディアを指します。
ただ最近では企業もアーンドメディアを運用しているので、必ずしも個人のブログやSNSとは言えなくなってきています。
しかし個人が消費者として商品やサービスを発信するからこその「信用=earned」なので、企業がやっているSNSなどをアーンドメディアに含めるのは個人的には少し違和感があります。
一方、セメダイン社のように企業の担当者レベルのTwitterでのフランクな発信がウケている例もありますので、定義は別として企業がアーンドメディアをやる意味はありそうです。
個人や企業が運営するSNSなど
- YouTube
オウンドメディアとともにアーンドメディアも注目です!
オウンドメディアの目的
オウンドメディアの目的は、あなたの会社についてなにも知らない人に、会社や会社の商品、サービスを知ってもらうことが最初の目的です。
わかりやすいのが旅行サイトなどです。
例えば「1人旅 国内 食事つき」とか「家族 温泉」など、人は特定の宿や地域を考えずに検索することがあります。
「1人旅 国内 食事つき」と検索した結果、「ひとり旅プラン!お食事が部屋食で安心の温泉宿」などというタイトルに興味を持ちサイトに訪れます。
そしてサイト内で京都府〇〇ホテルとか、長野県〇〇温泉など「初めて」知るわけです。
この商品やサービスを「初めて知る」ことになるサイトが、オウンドメディア。
知ってもらったあとは、お客様候補になってもらい、お客様、そして最終的にはファンになってもらうためにいろいろな情報を提供するのがオウンドメディアの次の目的になります。
上記の例だと、サイトを訪れた人に、同地区全体の温泉の歴史や効能、地域の特産品、あるいは周辺の観光スポットなども紹介して、最終的にはサイトから予約をしてもらうなど、サービスを利用してもらえるように自然と促していきます。
オウンドメディアを見て初めてしった旅館に泊まりました!
デメリット
オウンドメディアは、テレビCMや新聞雑誌の広告と違って即効性がないのがデメリットです。
それはいきなり、商品やサービスをダイレクトに紹介しないからというのが1つめの理由です。
オウンドメディアの特徴は商品やサービス自体を知らないお客様候補に商品などに気づいてもらい、知ってもらったら、次に好意をもってもらい、そして最後に購入といくつもの段階を踏みます。
また、サイト自体も有料の広告などと違い、検索で上位表示されてある程度サイトに人がくるまで時間がかかります。
オウンドメディアは商品購入までの導線が長く、またサイトが知られるまでの時間も長く、効果がでるまで時間かかります。
即効性を求めるのであれば、ペイドメディアの方がいいでしょう。
オウンドメディアは成果がでるまで時間がかかります
メリット
オウンドメディアのデメリットについて話しましたが、次はメリットについて解説します。
多くの企業でオウンドメディア、特にネット上のオウンドメディアを作るのは大きなメリットがあるからです。
オウンドメディアのメリットを解説する上で、さきほど説明したペイドメディアと比較すると良くわかります。
みなさんCMに対してどう思いますか?
気にしない人も多くいますが、でも凄く盛り上げたのち「答えはCMのあとで~」とか言われてイラっとしたことありませんか?ぼくはあります。
スポーツ中継の良いところがCMで見られなかったなど、ペイドメディアの1つであるテレビCM、あるいは最近ではYouTube上の5秒のCMですら有料にするとCMがカットできるなど相当嫌われています。
なぜ嫌われているか?というと恐らくそれは観させられているからや、売られているからとCMや広告を見た人が感じるからです。
オウンドメディアの最大のメリットは、「この観させられている感を極力なくして自然とお客様候補に自社の商品やサービスを紹介できること」につきます。
売りつけられるのを嫌う人が多いですよね
オウンドメディアの成功事例
オウンドメディアを知るには、実際にオウンドメディアを運営していて成功している事例を見るのが1番わかりやすいです。
そこで、以下に成功している企業のオウンドメディアを3つ紹介します。
どのサイトも魅力的ですので、ぜひ参考にしてみてください!
watashi+:資生堂
資生堂が運営するオウンドメディアwatashi+は、資生堂のホームページを含んでいますが、ページの隅っこの左上に薄く小さい文字で書いているだけで、メインコンテンツは別に用意しています。
- オンラインショッピング
- お店ナビ
- 美容情報
- 商品カタログ
- マイページ(会員用)
特に「美容情報」のページは非常に充実していて、「マスクによる肌荒れの悩み」、「夏の終わりの肌トラブル」や「占い」まで一見、美容とは全く関係のなさそうなものまで数えきれない記事が詰まっています。
それらの記事を読みにきた人に対して商品、店舗などの案内をしつつ、最終的には会員に登録してもらい囲い込みを狙う作りになっています。
美容関連の悩みに関してはwatashi+だけで全て解決できる作りになっていますね。
素晴らしいオウンドメディアサイトの一例なので、最初に紹介させていただきました。
OnLINE:LINE株式会社
OnLINEはユーザー数8,600万人を誇る1大SNSを運営する、LINEが運営するオウンドメディアです。
OnLINEを紹介する理由は、OnLINEが人材採用に振り切った運用をしているユニークなオウンドメディアだからです。
同サイトを見ていただくとわかりますが、トップページはシンプルに記事一覧のみ。
自社の社員をLINERと呼び、取材記事のような形でひとりひとりに焦点をあてて紹介しています。
LINEの10周年企画で、12名のLINER達の10年前を振り返りつつ、これからの10年を会社とともにどうしていきたいかを記事にしたものなどは読み物としても面白いですし、LINEで働くことに興味のある人は非常に参考になると思います。
会社や社員の雰囲気が良く伝わり、LINEで働くとどうなるのかが凄くイメージしやすく、人材採用に焦点を絞ったオウンドメディアとしては、かなり魅力的でしたので紹介させていただきました。
北欧、暮らしの道具店:クラシコム
北欧、暮らしの道具店のオウンドメディアはファッション、 インテリアから食まで、北欧の暮らしに憧れたり興味があったりする人に向けたサイトを構築しています。
ライフスタイルに関連する記事はもちろん、ちょっとしたコラムも全てゆったりとしていて、オシャレな北欧の雰囲気が漂います。
特集記事なども押しつけが一切なく、シンプルな北欧のライフスタイルの提案に終始。
そこに共感した人が同じような雰囲気、同じような商品を欲しくなり自然とサイト内でお買いものをする流れは凄く自然ですよね。
Twitterフォロワーも4.5万人と人気が伺えます。
モノを売るのではなく、ライフスタイルを売る、そんなやり方の参考になるオウンドメディアサイトです。
オウンドメディアの作り方
オウンドメディアを作る上で1番重要なポイントは「目的を設定する」ことです。
- 見込み客の獲得
- 顧客のファン化
- 広告運用
- 企業イメージの向上
- 人材の登用
上記のとおり一口にオウンドメディアと言っても、目的によってその運用は変わってきます。
無理やり1つに決める必要はありませんが、運用をしていく上である程度絞らないと非常に難しくなります。
目的を設定したら、次に取り組みたいのが「誰に向けてメッセージを伝えたいのか?」を決めることです。
いわゆるペルソナ設定というものです。
ペルソナ設定は「40代サラリーマン男性」程度ではなく、「43歳、東京の中小企業で働く営業マン。埼玉県に在住していて妻と子一人、帰宅後のテレビと休日の朝ダラダラと寝るのが唯一の楽しみ……」くらい落とし込んでいく必要があります。
ペルソナを絞ることで、発信内容が具体性を帯びて刺さるメッセージを届けることができるからです。
ここまでくると、ちょっとおなか一杯になってくると思いますが、そこから先は専門の製作会社に相談しながら作成していけばいいでしょう。
まとめ
ここまで読んでいただいた方には説明はいらないと思いますが、オウンドメディアを立ち上げてもすぐに売り上げを上げることはできません。
それはオウンドメディアを見に来る人が、あなたの会社どころか、商品やサービスすら知らないところから始めるからです。
その代わり、オウンドメディアで時間をかけて獲得した顧客は、息の長いお客様になってくれる可能性があります。
多種多様なサービス、情報が氾濫している時代です。
これからの時代を生き抜く答えのひとつがお客様のファン化ではないでしょうか
オウンドメディアはそんな顧客のファン化を目指すときに有効なツールのひとつです。
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