2020年~2021年はECサイトにとって大きな変化があった年でした。
スマホの普及などで年々成長していたECサイトビジネスが、コロナの影響でさらに爆発的に伸びています。
おうち需要の高まりで、いままでECサイトを使わなかった人が使い始めたからです。
本記事では、最近お問い合わせが増えている「ECサイト」について解説します。
- そもそもECサイトってなんのこと?
- 簡単なECサイトの作り方を教えてほしい
- ECサイトを作るにはいくらかかの?
そんな疑問に答えます!
読み終えるとECサイトの基本的な知識が身につきます。
また普段なにげなく使っているECサイトの秘密がちょっと覗けるので、あなたの事業にどんなECサイトが必要かのヒントも得られるかもしれません。
初心者でもわかりやすいように書いていますので、ぜひ読んでみてください!
⇒サイトの種類についてわかりやすく解説した記事はこちら
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ECサイトとは
そもそもECサイトって、なんでしょうか?
よく聞く言葉ですが、改めてその意味を説明してくださいと言われると正しく説明できる人は少数派でしょう。
そこで、まず「ECサイトとはなにか?」そして「ECサイトの種類と動向」について解説します。
意味
ECサイトとは、Electronical Commerce(エレクトロニカル コマース)+Webサイトを組み合わせた言葉です。
日本語にすると「電子商取引ができるWebサイト」となります。
でも、なにも難しい言葉を使わなくても「ネットショップ」と言えば、すぐにみなさんイメージが湧くでしょう。
ネットショップ(ECサイト)ってホント身近な存在ですよね
Eコマースも同じ意味ですが、Eコマースはちょっとかしこまった場面で使われている言葉です。
2種類のECサイト(モール型・自社サイト型)
ECサイトは、大きくわけて2種類あります。
Amazonや楽天などのモール型と、ユニクロやナイキなどの会社が単体でやる自社サイト型のECサイトです。
モール型はAmazonや楽天市場などネット上のショッピングモールに、いろいろな店舗がお店を借りて商品を売るサイト。
モール型のサイトでは、お店はなんでもあって、そこに行けば食料品から家電製品など大抵のものが買えますよね。
一方、自社サイト型は自分でなにもないところからサイト上に店舗を作って、そこで商品を売るシステムです。
街中にあるパン屋さんや、靴屋さんなどの個人商店をイメージするとわかりやすいと思います。
専門店は店舗を自分で作る費用はかかりますが、作ってしまえばモールと違って運営サイドに手数料を払う必要がありません。(サイト維持にかかる費用は別)
ショッピングモールか個人店舗かの違いですね
脱モール型ECサイトが進んでいる
最近はナイキやワークマンなどが相次いでモール型のサイトから撤退して、独自でECサイトを作ったことが話題になりましたね。
モール型だと手数料をAmazonや楽天に支払わなくてはいけないのがデメリットです。
しかし、脱モール型ECサイトが進むもっと大きな理由は以下の3点。
- 自社で顧客データをしっかりと管理したい
- 最終顧客ともっとつながりたい
- モール型を運営する企業に自社のビジネスをコントロールされたくない
その中でスタート地点となるのが「自社で顧客データをしっかりと管理したい」という各社の強い思いです。
自社で顧客データを持っていないと、ブランディングができず顧客との深いつながりも持てません。
この考えは、大手のナイキやワークマンだけに限ったことではなく、個人事業主としてビジネスをやる場合でも大事な時代です。
世の中のあらゆるモノの質が良くなり、どこで買っても性能や品質で差をつけることが難しいから。
あなたのモノが選ばれるには顧客のファン化が重要です。そのためにはモール型の1店舗として、その他大勢になってはいけません。
顧客データをモール型ECサイトの運営に握られると、お客さんとのつながりが希薄になり、いつまでたっても弱い立場を抜け出せないのです。
結果、無理なセールなどのイベントに付き合わされて消耗……。
モール型はツラい……
そんな負のスパイラルから抜け出そうと、自社でECサイトを作る事業主が増えているのが、脱モール型Eサイトが進んでいる理由です。
ECサイトの作り方
ECサイトには、上記で解説したとおりモール型と自社サイト型の2種類があります。
モール型サイトを作るケースはレアだと思いますので、ここでは自社サイト型のECサイトの作り方のみ解説します。
ECサイトの作り方は大きくわけて以下の4つの方法があります。
- フルスクラッチ:ゼロからECサイトを構築する方法で、超大規模なECサイト向けの方法
- パッケージ:ECサイトに必要な機能がパッケージ化されていてカスタマイズも可能。中規模以上のECサイト向け
- オープンソース:公開されているプログラムを使ってECサイトを作る自由度の高い玄人向けの方法
- ASP:アプリケーションを利用して構築する方法。1番お手軽で個人や小規模ECサイト向け
構築したいECサイトの規模、掛けられる費用やアレンジの有無などによって、どの方法でECサイトを作るのが良いかは変わります。
ECサイトがどんなものかわからない人は、アプリ感覚でお手軽なASPでECサイトを作るのがおすすめです。
最近は無料でECサイトが作れるBaseやStores.jpなど、使いやすく優秀なASPがあるので使ってみてください。
ECサイトは個人でも気軽に作れる時代!
そしてある程度、ECサイトがどんなものかわかってから製作会社に相談すると、自社にどんなECサイトが必要か見えてくるはずです。
ECサイトの構築費用
ECサイトの構築費用はピンキリです。
無料ASPを使ったり、知識があればオープンソースを使ったりすれば、費用ゼロでECサイトは始められます。
一方、ゼロベースで一からサイトを外注するフルスクラッチだと、数千万円を超えるサイトも。
どの方法で、どんな規模の、どんなカスタマイズをするかによって費用は大きく変わります。
なのであくまで目安ですが、ザックリとした相場は以下のとおりです。
構築方法 | 大まかな費用 |
---|---|
ASP | 無料~100万円 |
オープンソース | 無料~500万円(費用をおさえる場合は自分で構築する知識が必要) |
パッケージ | 100万円~1,000万円 |
フルスクラッチ | 500万円~数千万円 |
あなたの会社がECサイトでなにをしたいのか、あるいはどの程度の規模にしたいのか、費用はいくらまで出せるのかをまずは考えてみましょう。
無料相談に乗ってくれる製作会社もいますよ
ECサイトの集客方法
ECサイトを作ったら集客をしなくてはいけません。
どんなに立派でおしゃれな店舗を建てたとしても、お客さんに来てもらえないと商品が売れないのはリアル店舗でも、ネット上の店舗でも一緒です。
ネット上の集客はリアルな店舗とは違った対策が必要です。
そこでネット上での集客方法について3つ紹介します。
SEO対策
SEO対策がネット上で行う、もっとも基本的な集客方法です。
SEO対策とは「Search Engine Optimization(検索最適化)」のことで、超簡単に言うとGoogle検索で上位に表示されるための対策です。
Google検索の1~10位くらいに表示をされると、放っておいてもお客さんはあなたのECサイトに訪れてくれます。
例えばあなたが初めて冬の登山に行きたいと思ったとき、どんな風に検索しますか?
たぶん「登山 冬 服装」とか「山登り 冬 持ち物」などではないでしょうか?
「山 冬 寒さ対策」とかも!
「登山 冬 服装」とか「山登り 冬 持ち物」のことを検索キーワードと言います。
このキーワードでGoogle検索をしたときに、上位に表示をされるサイトにする方法がSEO対策です。
SEO対策は効果が出るまで時間がかかるのが難点ですが、1回対策をうてば自動で集客してくれる点で優れています。
広告運用
Googleなどの検索エンジン、YouTubeやTwitterなどのSNSに広告をうって集客する方法もあります。
例えばGoogleに広告費を払うとGoogleで検索した人に広告が表示される仕組みがあります。
Google検索で検索結果の上の方に「広告」と太字で表示されるのを見たことありませんか?
上記のような広告です。
広告運用は費用がかかりますが、即効性があるのがメリット。
SEO対策の弱みの即効性をカバーする手段として有効です。
SEO対策をとりながら、広告運用も併用することで安定した集客が望めるでしょう。
広告ならSEO対策をしなくても簡単に集客できます
SNS
ここ数年大きく成長しているのがSNSによる集客です。
特に最近はGoogleなどでの検索結果に不満を持つ人の受け皿としてSNSが注目されています。
「本当に深い内容を知りたい」、「生身の人の声を聞きたい」、「あの人が実際に使っているモノがいい」と考える人たちを、SNSを通してサイトへ集客をする重要度が増しています。
多くの企業がSNSアカウントを立ち上げて、一見、会社とは関係のない内容の発信をしているのは、SNSから発信を通じたブランディングはもちろん、集客も狙ってのものです。
セメダイン社のTwitterでの発信などSNSで話題になっていて、多くの集客ができている良い例ですね!
ただし、SNSによる集客にはテクニックも必要で、またSEOと同じく即効性は望めません。
SNSは必須の集客ツールです
ECサイトの売上ランキング
ECサイトでの売り上げは年々増加していて、2019年には個人向けの取引はなんと19.4兆円にまで増えています。
(引用元:経済産業省 電子法取引に関する市場調査の結果をとりまとめました)
コロナの影響もあり、去年と今年はさらに増加が見込まれます。
そこで、このECサイト全盛の時代に成功しているサイトをランキング形式で見ることで、どんなECサイトが良いのかのヒントを得ましょう。
決算時期などにより若干のズレはありますが、参考にはなると思います。
まずはモール型ECサイトから。
- 1位:楽天 4兆5,000億円
- 2位:Amazonジャパン 3兆円
- 3位:Yahoo!ショッピング 1兆円
- 4位:ZOZOTOWN 4,194億円
楽天とAmazonがやはり圧倒的ですね。
次に日本ネット経済新聞が発表した2021年度版のネット通販売上ランキングから、TOP10をピックアップしました。
- 1位:Amazonジャパン 2兆1,652億円
- 2位:アスクル/LOHACO 3,750億円
- 3位:ワタシプラス(資生堂) 2,302億円
- 4位:モノタロウ 1,517億円
- 5位:ヨドバシカメラ 1,500億円
- 6位:爽快ドラッグ/ケンコーコム 1,500億円
- 7位:ビックカメラ 1,487億円
- 8位:たのめーる 1,225億円
- 9位:MiSuMi-VONA 1,132億円
- 10位:ユニクロ 1,076億円
こちらでもアマゾンが圧倒的なのが目立ちますが、他にもオフィス関連などのB to B通販サイトがランキング上位に来ています。
服飾関連ではユニクロが売上高1,000億円台を突破して、国内事業のおよそ16%がECサイトからと売上を伸ばしています。
服も試着しなくても通販で買える時代ですね
売上高の情報について、詳しくは関連リンクをご参照ください。
まとめ
本記事ではECサイトについて解説してきました。
ECサイトは商品やサービスを提供する企業にとって、いまや必須のものです。
市場もまだまだ伸びているので、いまから参入しても決して遅すぎません。
Amazonや楽天などへの出店もいいですが、顧客のファン化を進めるなら自社サイト型ECサイトの方が有利です。
モール型ECサイトで厳しい価格競争にさらされながら消耗していくより、あなたの会社独自のECサイトを作って安定した顧客基盤を作ることがおすすめです。
自社サイト型のECサイトに興味があれば、まずは製作会社に相談してみてはいかがでしょうか?
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